永禄四辛酉年に武田晴信公　浅間神社を遷祀るため、社殿　神楽殿等の造営費として三年間十貫文あて寄進することを伝へ、都留郡の領主であった鳥居久五郎成次候が、永禄六年八月二十六日に富士山より遷祀された。このとき鳥居公も黒印状を添へて三石六斗四升三合の寄進をされた。神楽殿まであった広大な社殿は安政六年に消失した。拝殿は大正十年九月造営、平成元年に現在の拝殿を建設した。甲斐国志に一〔冨士中道山浅間明神〕平栗村　産神社地六畝拾歩見捨地神領除地畑六反八畝拾九歩　祭礼三月十五日七月二十二日神主同上永禄年中宮社為造営拾貫文寄附スル所―武田信玄ノ印書弐通慶長年中鳥居久五郎成次寄附状一通神主所蔵　明治五年村社に列格