甲斐国志に「末社ニ春宮 秋宮 御柱宮 雨宮トテ四所アリ皆除地ナリ」と前段に記し、後段に「廿二日又十三蔵社・春宮・秋宮・中島社マデ神幸ス神輿通行ノ処ヲ諏方ノ原ト云フ還幸シテ角力アリ其処ヲ角力場ト名ツク図籍ニモ是レヲ載スト云フ…」とあり、雨宮社は中島社であると考へられる。中島社は末社の記事はないが諏訪神社の取調書には末社として詳細に示されてをり、神幸祭の御旅所でもある。又諏訪神社の取調べ中島社の祭神は「水波女神」とある。信州の諏訪上社に清祓池がある。古くから夏越の祓の神事を行ひ下社春宮の近くに浮島があり、夏越の祓が行はれてゐる。当社も夏越の神事が行はれたと思はれる。近世の歴史には、この地は釜無川の洪水の歴史でもあり、水神でもある水波女神を祀り水難祈願を行った。現在も例祭日に水難神事を行ってゐる。