【人生儀礼】(人生の節目に行われる日本古来の伝統行事)
   ■帯祝い

 胎児の無事と成長、そして安産を祈る儀礼です。
主として妊娠5ヶ月日頃の戌(いぬ)の日にさらし木綿を長さ7尺5寸3分(七五三にちなむ)に断ち下腹に巻きます。戌の日に行うのは、犬が安産であるとされている事から、それにあやかるためです。
   ■お七夜

 生後7日目のお祝いで、生まれた子に名を付け、社会の一員として仲間入りしたことを認めてもらう儀式です。
古く日本では、誕生間もない新生児の生命は、産神(うぶがみ)の保護下にあると信じられていました。
産後すぐに死亡してしまうことが多く、したがって、お七夜はその成長を確かめる大切な折り目でもあったのです。
子に名が付けられるのは、人間として存在できるようになったことを意味します。産神は「うぶのかみ」ともいい、出産の前後を通して、妊婦や新生児を見守ってくれると信じられている神様です。また、お七夜は父親の産の忌みが明ける日でもあります。
名付けは、一般にはお七夜に行われ、役場への出生届は戸籍法に基づき、生後3日目から14日までに済ませます。同時に、名前も届け出ることになっています。
名前が決まると、名付け親は奉書などの白い紙に清書し神棚に供えたり、床の間に貼っておく風習があります。
   ■初宮詣

 子供が生まれて、初めて氏神様に参詣し、子供の長寿と健康を祈る行事です。
一般的には、男子31日目、女子33日目に行うのが通例(地方によって違いがある)ですが、百日詣り(ももかまいり)と言って100日目に参拝する事もあります。
   ■七五三詣

 子供の無事な発育を喜び、なお一層の成長を願って、その年の子に晴着を着せ氏神さまに詣でる行事です。
古来は男女3歳で髪置きの祝い、男児5歳で袴着の祝い、女児7歳で帯解きの祝いを行ったことに由来しています。11月15日を中心に神社へ参拝します。
   ■祝年

 自分の生まれた(干支)が61年目に再び巡って来ること「還暦」といいます。
この還暦からは祝年といいます。今までの長寿を神様に感謝し、今後の更なる長寿と健康を祈願します。祝年には還暦61歳、古稀70歳、喜寿77歳、傘寿80歳、卒寿90歳、白寿99歳、百寿100歳、茶寿108歳、皇寿111歳、昔寿120歳、天寿182歳などがあります。(何れも数え年)「天寿を全うする」という言葉はここから引用されたものです。
   ■厄除け

 人間の一生の内には山があったり谷があったりします。そのうちで特に厄難に遭遇するおそれが多い年齢を厄年と言い厄祓いをします。
特に男42歳、女33歳(何れも数え年)は大厄と言われています。その他にも男25歳、61歳。女19歳、37歳等の厄年があります。

【忌服】(死者が出た後、喪に服す期間)
 忌みの期閻

 忌みには忌(き)と服(ぶく)とがあります。
忌は死者の積(けがれ)がついているので世間に出ることを慎む期間のことで、この間は神棚の前に半紙を貼って隠し、お祭りも取り止めます。
神社への参拝も遠慮する事とされています。
服は喪服のことで、謹慎(遊びや笑いを慎み、酒肉を断つ)の期間をいいますが、個人の主観的意味合いが強く年賀状の欠礼等とも合わせ適宜短縮しても良いでしょう。この「忌」と「服」の期間が混同されやすいので注意が必要です。したがって神祭(神社参拝等)が出来ないのは最長で親が死亡した場合の50日間(順次短縮されます)となり、「忌」の期間が過ぎれば、神棚のお祭りを再開し、神社参拝も差し支えありません。

【地鎮祭・上棟祭・清祓い】(家を新築するときのしきたり)
  地鎮祭

  家の新築工事や、土木工事などにとりかかる前に、土地の神様をまつり、今後も平安堅固であることを祈るまつりです。
  上棟祭

 建築工事が進み棟木を上げるときに家屋や工事をつかさどる神様をまつり安全を祈願するまつり。終わって、棟木に棟札を取り付けます。
  家移清祓祭

 家が完成したとき、あるいは引っ越したり、マンションなどに入居する場合、前もって家の中をお祓いするまつりです。

【御礼のしかた】
 金封の表書き

 神社の祭りへの御礼は玉串料(たまぐしりょう)又は初穂料(はつほりょう)と書きます。
地鎮祭、上棟祭等の出張祭等、神社や神職に渡す場合は初穂料と書きます。葬儀(神葬祭)及び霊祭の時、神職に渡す場合は、祭祀料(さいしりょう)と書きます。また、金封の水引の色は紅白(持ち帰り神様にお供えするため)又は白封筒を用います。
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